書店の店舗デザイン＜代官山 蔦谷書店＞をつくり手目線で紹介

まず出迎えてくれたのは、TSUTAYA（蔦谷書店のシンボルでもある）のTの字をモチーフにしたコンクリートブロックのファザードです。デザイン性の高いTブロックをより引き立たせる、ガラス張り×LEDカルプ文字サイン(蔦谷書店の看板)も印象的でした。

壁面の案内板は、パンチング（穴が無数に開いている金属板）を使用。外に設置されていることもあり、カビや湿気に強い、通気性に優れているパンチングを使用していると考えられます。案内文字も、シールを貼るタイプではなく、パンチングに直接塗装しており、劣化し剥がれてしまう事はありません。

T-SITE GARDENでは、“散策しながら買い物を”というメッセージがあるように、愛犬と一緒に散歩ができる空間創りに拘りが見えました。例えば、写真にもありますリードフックも施設内に多数あり、ドッグフードなどの販売店、犬猫病院、グルーミングサロン、ドッグガーデンが併設されています。

縄文時代の東京は非常に入り組んだ入り江になっていたそうですが、その時代の渋谷は海、代官山は陸地で、人々は暮らしを営んでいました。その土地を見ても、高低差が当時からあったことが伺えます。そんな高低差があるT-SITE GARDENですが、緩やかな上り坂になっている道の真横に低めの食事ができるスペースを設け、土地を生かした落ち着いた空間を提供しています。